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2007年 12月 18日
現在、年明けて08年2月13日。
ミランに0-1で負け、3位決定戦にてアフリカ大陸代表のサヘルの対戦。この日の第1試合。 風もあって、寒い日だった。 チケットを変えなかった人々も多かったらしく、レッズサポは少なかった。 すでにリーグは獲れずに終わり、天皇杯は敗退しており、これが07年最後の、浦和の試合。なんとしても勝って、3位になりたかった。 試合は先制され、リードし、追いつかれてのPK戦。苦しかったけど、PKになった時、行けると想った。こう云う自信は大事だと想う。 世界3位。 これが全世界のクラブの中での本当の順位だなんて思っちゃいない。だけど、誰がなんと云おうと、世界3位なのだ。 あんなしょぼい試合で嬉しいのか? と訊かれたけれど、あたしは嬉しい。 1年間、初めての経験でACLを戦い抜き、つかんだアジアチャンピオンの、その先にあったこの大会。あたしの中では続いていた。だから、本当に嬉しい。 足腰がもたないし、寒くてかぜがひどなりそうだし、帰りの電車が厳しいしで、決勝戦は見ずに横国を後にした。のんびり帰れば、北浦和駅に、世界3位おめでとう、のポスター。やる事早いね。 自宅でTVを付ければ、ちょうどハジと相馬がインタビューされているところ。なんでこの二人。売り出し中なのかな。 カカーが来たところで、はにかみながら、僕の事覚えてますか。 一番聞きたいことがそれなのか。 あぁ…これじゃあ、勝てない。 何度もあの舞台に立って、自分たちは同等のフットボールクラブでありフットボーラーなんだって云う意識を、もっと強くイメージしてもらわなくては、とてもじゃないが勝ちきれやしないだろう。 あたしは、浦和レッズとはまたやりたい、と云わせたかった。 まだまだ先は長い。 2007年 12月 13日
書き込みは、年が変わって08年2月13日。
当時、慌ただしく放置していた。 平日で、寒かった。体調が悪く、たしか、鼻血が止まらなくて、なかなか家を出られなかった日だと想う。人が少ないので遅くてもあまり影響はなかった。 どこから湧いて来たのか、日本人の、ミラングッズを身につけた人々がわらわらとスタジアムにいた。いつもは何をしているんだろう。浦和以外の地元Jチームを応援したりしているんだろうか。いや、たぶん、Jリーグにはあまりこないんじゃないか、と想う。それは、振舞い。 ミランとガチで出来る舞台。 ただ、ミランがガチな気持ちにならなければ、ガチンコは成立しない。 ミラン相手で意識して硬くなっている選手もいれば、いつも通りの選手もいた。 結局…ミランのプラン通りな試合だった。の、だろう。 けれど、あたし達はあたし達なりの、精一杯の抵抗をスタンドから示そうともがいていた。 ACミランと云えども、大陸王者が集まる大会を云う同じカテゴリーに立って戦う試合だったのだから、ただの敵。試合相手。リスペクトするからこそ、必死にかみついた。 うまく行った事もあったし、やっぱりダメだった事もあった。 これが大切。 この舞台に立たなくては見えて来ない事があるのだ。 2007年 12月 11日
http://www.fifa.com/clubworldcup/ダイヤモンドがキラキラ。
全席指定はツライけど、長い戦いがあたしたちを逞しくさせた。 それは、2万から6万へのハコの拡大、アウェー遠征率の向上、ACLの戦い、各カップ・リーグでのタイトル経験から、1人1人が身につけて来たものじゃないかな。 この日のコールは攻撃的で、自分の気持ちとフィットしてる部分も多かったなー。 前日の記者会見で、イラン記者から強いのはサポーターだけだろみたいな質問がねちねち繰り返されたと報道にあった。 なにおーぅ! あたしたちは知ってる。サポーターだけで強くなったりはしないし、選手だけで限界を広げる事は出来ないってこと。 まあ、選手はこの件知らないだろうから(出席してたヤマ以外)、『勝てばミランとガチ』がニンジンだったのだろうと想う。 相馬のコメントは相変わらずだが、あの感覚を覚えておいてほしいなあ、と。パスが出てこないのは信頼でもあるのだ。 で、治りかけた風邪がぶりかえしてるんですけども、どうしたもんですかねー。 --- 今回往復チームと一緒に動いてみた。こそこそとw こっちの出発がチームバスじゃなくて名古屋に走ってたのかと思ったのだが、名古屋駅でびっくり。暗めの青いボディに背面文字だらけのバスに乗り込んでいた。文字はFIFA Club 〜と続く。ぎょえー、宿舎→スタジアムのパトカー先導だけじゃなくて、ワールドカップと同じように専用車あつらえかよ。すげー。ボディ脇には大きな浦和のエンブレム。慌てて写真撮ったけど、無茶があった。 待ちぼうけしたファンも多い様子。せっかくのバスも取材陣と数人のサポ・ファンの見送りでひっそりと駅を出発した。 ちょうどその頃、キャプテン山田が公式記者会見に出席した模様が放送されている。同時通訳のイヤフォンしてるそうだなあ。すげーなあ。 宿泊は普段なら豊田市だろうが、今回名古屋市となっていた。こう云うのはFIFAが用意してくれんですしょうねぇ。いいとこなんだろうなあ。すげーなあ。 復路の名古屋駅。チーム到着に向けFIFAのパスを付けたスタッフが駅員さんと動線チェック。警備の腕章付きスタッフを伴いホームに登場。 選手はいつもと全く変わらない。 2007年 12月 06日
風邪ひいちゃって。いや引いたのはそれより数日前なんだけど、気力で押し込んでいて、終わったらもー、会社休んじゃって。ヤバイっしょ。まるで優勝逃して休んでるみたいですっげーヤなんすけど…、そら、まあ、がっくりもきますがな。喘だけ残りそうなんだよなあ…。CWCがあるからって気を張っていけるのが救いだ。
なんであんなに弱いんだか。あのACLを戦い抜いた自分たちを忘れてしまったようだ。疲れてんのは分かってる。でもあの選手達の姿はそれだけじゃない。 ちょっと前から、チーム内の絆的なものがあっちこっちで切れ始めてるのも感じていたし、向かってるとこっつーか、なんかズレてるのも感じてた。でもそんなんいちいち伝えてもしゃないし、疲れてるのは分かってるし、怪我が痛いのも分かってるけど、わざわざ伝えるのもなんかもっと疲れたり痛くしたりしそうでヤだなーって想ったんだけど、いちいちわざわざ云って行ったほうが良かったのかもしれん。 相手に気持ちで負け、出足で負け、粘りで負け、なんもいいとこなかった。 ましてや、第一コールで「ゲットゴールウラワ」とは…。 いろいろと推察すればいいのだろうが、生の現場であれは選手にはどう聞こえるか。まるで福田こそ!みたいなあのコール。あたしは哀しくなって、一切歌わなかった。あの試合の前に1度でもやっていればまだ伝わったかもしれないが、それでも選手達に沸き立つ気持ちは生まれにくい。 ハートのデカバタ3枚、綺麗に降りて、綺麗にしまわれ、ホームのような素晴らしい空気感を作れただけに、理解不能。 それと、王道になっていた試合終了近いコールの流れをやめてしまったのか。もったいない。あれはすでに、最後までがっつり気を引き締めて、がんがん突っ走って行くぜ、って云う流れを刷り込まれるとこまできていたと想うだけに、これこそが本当に残念。 あたしらには出来ない事を・・・めまぐるしいこの2007年、引っ張って戦ってるのも承知しているけど・・・その、スタジアムに足を運んだ人々のパワーを最大限に引き出して選手に届けるってリードの部分は、全面的に信頼して行くしかない。パワーを殺がないよう、巻き込んで行けるよう、出来る事はして行く。その部分は約束するし、レッズサポと名乗る責任だとも想ってる。だから、頑張ってくれ、と心から願う。 終わって、柵をどかして前に行こうと動いた啓太にしても、記者を怒鳴った伸二にしても、TVカメラに怒鳴った都築にしても、自分達が動けなかった、果たせなかった事実をちゃんとあたし達に表現してくれたと想ってる。何が足りないのか、よくよく考えたい。 あの試合で1年間をねぎらって拍手をする必要はなかったとあたしは想っている。まだCWCもあって、それこそが今季の締めだから。この試合は、ただひとつ、来季J2に降格するチームを相手にして、勝てば優勝とタイトルがかかった試合を負けたと云うことだけだと想ってる。 ナビスコ、天皇杯と情け無い成績ながら、ACLも連戦する中で、2位と云うのは、頑張ったと想う。でも、あたしの目標はリーグ連覇だった。サイスタにはたはたとはためいていたチャンピオンフラッグ。あれを初めて見た時の感激を忘れないし、この日の悔しさも忘れない。 2007年 11月 29日
明後日、横浜FC戦。
プレッシャーはある。 でも、そう云うのをばんばんとはね飛ばして行かなきゃ手に出来ない。 今シーズ最後の試合と思って臨む。 今年最悪にヘボい状態だと昨日は思ったけど、開幕当時もけっこうへぼかったし、ブルズカップじゃ海の向こうでへぼかった。 まだまだ上目指して登っていかなーあかんのやし、連覇だってチャレンジだ。 あたしらにやってやれない事は無い。 横浜に勝って、浦和へ帰るぞ!! 2007年 11月 29日
ひどい。
難しい試合になるのはわかっていた。 でもひどい。 永井が作ろうとしてた。CK、FKまで蹴って(好きだから永井としてはOKだろうが)、トゥーが勝手にやり始めてからはボランチですか? ああいう永井がみられただけが収穫かも。 土曜に向けて臨むからこんなことになんねん。 --- うー、風邪薬が効くのはいいが、体中が干からびてぼーっとしてる。 「あ、天皇杯で負けた浦和レッズサポのラクダさんですね」 そうですよ。 2007年 11月 19日
選手、よくやってくれたと想う。勝ち点1は後退じゃなく、前進。 前を、上を見ていける強さがウチには備わってる。 スタンド側はどうだろう。 自分の場所の影響もあるあろうが、行くぞって時のメリハリとか、全然感じられなかった。声も足りなかったと想うし、中3日続きでのどが戻りきっていないのもあっていらいらした。個人的には、あれだけチャンスを作っておきながらゴールを割れなかった、呼び込めなかっただけに、役立たずでごめん、と云いたい。 昨日は前段に入ってみた。前に何度か入っていたけど、大事な試合だってのにこどもが寝ていたりする場所で、やってられんと思った。大丈夫だろうとふんで取った場所だけど、それはそれで未知の世界だった。 壁と云うか、なんかあった。孤独な皮膚感ってサイスタで初めてかも。指定だとあるけど、それは別もの。チームとかグループ、仲間や友達と呼び名はいろいろあるだろうけど、そこで終わってる感じ。アップの時から、あれ、こりゃゴールしても一人で喜んで終わるんだろうなーって思った。ゴールがなかったから結果はわからないけど。 そして、リードされたことしかやらない。いや、いいプレイに拍手とか、リードされてるわけじゃないから、それだけって事はないんだけど…うまくいえないなー。なんつーんだろ、自発性がない、自立性が感じられない、自分がない? 選手の名前を叫ぶこともなく、大人しく“待っている”。合図を。 リードされたコールとブーイング以外は口を開かないことに気付いた時は、うっと想ったし、試合の流れに関係無く終始一本調子な中で自分らしくやるのは、小心者だけに、2回ぐらい飲み込んでしまったけど、それじゃあたしじゃないわけで、せっかく声が届きそうな距離にいるのに、ほっとく手は無く、いつも通りやったけどね。 終わって引き揚げる時はしらーっとした視線でお疲れ様ももちろん無く、あたしもかける言葉はなかった。目くじら立てるようなンじゃないし、個人の受け取り方だし、あたしじゃなければそんな態度じゃなかったのかもしれないし(笑)、ちっこい話ではあるんだけど、あたしにとっては異様な皮膚感だったんだよなあ。 ACL決勝でもオモシロイことがあった。 「ここ空いてますか? いいですか?」 上から下からじろじろ見られた揚句、「やれる?」 どんだけ上目線ですかw こう云う手合いにはコレが利く。 「イラン行って来ましたよ」とにこにこ。 「あ…じゃ、大丈夫だね」 これが生活の知恵。 イラン行ったからって何が大丈夫なんだよw 座って見てただけかもしれないぞ。 何をしたかが大事だろ。 何をするかが大事だろ。 いろいろだにゃー。 後で、イランじゃなくてソロって云えばよかったって想ったんだけど、この手合いには通じないよなあ…。 --- ・オーロラビジョン。試合後にチャンピオンフラッグを映してた。奪われてなるものか! ・ロビーのプレイって…エッチだな。セクシーじゃちょっと違う。なんか…エロい(笑)。 ・ひさーしぶりに、サイド攻撃の徹底を見た。 2007年 11月 16日
自宅でPC開けないほど忙しさと疲れで、セパハンアウェーは写真もあるから思い出せるかもしれないけど、14日のことは思い出せない気がするので、思いついたらメモ形式。すでにリーグへ切り替えているので、どうなるかわからんが…。
・ゴール裏からだとセレモニーはほとんど見えなかったし、一周してきたのも9割見えてない。 ・つぼがピッチに大の字になっていた気分のコメントが、サポータの歌が聞こえるだけで十分、みたいのがあって、そりゃ気持ちいいだろうなあっと。そのためなら何度でも歌っちゃう。 ・祝勝で浦和へ出て、練り歩いたり出来たらなーって想ったのだが、お店で落ち着いてしまったらそのままになってしまった。 ・川崎戦の後、飲み屋でのかけつけ一杯を肘で倒し、二杯目も肘で倒した。浦和でも駈け付け一杯を肘で倒した。靴がジンジャーエールでべとべとです。 ・伸二かわいかったにゃー。 ・ワシ、またしてもゴール裏へ。もみくちゃで鼻ぶつけんじゃないかと心配だった。 ・セパハンの表彰の時、セパハン~って左右に手を伸ばすヤツとか、かわいいコールとかやれてよかった(笑)。 ・号外は、埼玉、日刊、報知をゲット。 ・今季最強の足指の痛さ。帰りの浦和行きのバスの中でうめくことになった。じんじんと骨が削れるような痛み。 ・同じコンクリでも、サイスタは揺れるから衝撃が緩和されるらしい。等々力は固くて痛くて跳ねるんじゃなくて屈伸になってしまったのだ。 ・We are Diamondsを歌った後のピッチを見たら、スタッフが6、7人じーっと聞いていたようで、拍手をしていた。じーんとした。 ・まりっちコール。あの天皇杯で、この日のACLチャンピオンへのチャンスを、チャレンジ権を手にしたのだ。あの天皇杯で★を作ったんだったっけ? てっぺんに居たの、あの日だったかなあ。←大事なことだからおぼえてろって思うだろうけど、それが出来ない。 ・翌日の読売新聞夕刊が、代表のアジアカップのリベンジ的な書き方をしてた。どうしても代表とか、日本を代表して、とかに結びつけない人が多い。日本を代表して出ているのは承知しているけど、それを念頭に置いてやっちゃいない。 ・その夕刊に、啓太のコメントに、レッズサポ以外の人にがんばってって云われても…みたいのがあった。代表でもトゥー、元がつくけどハセのコメントにやたら日本を代表してってあったのは、名が知られればレッズサポ以外から、応援してまーす、日本代表として頑張ってーみたいなメッセージも多いっつーのがあるのかもなあっと受け止めていた。ぶっちゃけ、だからって云わんでもいいじゃん的な気持ちは強くあった。今年の啓太はいいねぇ。シノハラじゃなくヒロスエじゃなくて…リョウコさんとセレブな報道があった時、田舎モン丸出しで汗だらだらで似合わないあたり、すげー好感持てたし(笑)、今回のカップ掲げる時の話もそう。やっと、出場試合数や貢献度、レッズ一筋やって来た分の受け入れ態勢が、あたしにも出来た年だなあ。また昔のような明るいやんちゃになればいい。 ・川崎と当たる前、報道陣に聞かれてだと思うが、トゥーのたなぼた発言があった。たなぼたじゃなかったっけ? おまけ? 先乗りの件。ばかだなーって思ったのだが、結局さ、ちゃんと相手をリスペクトしていかないと、自分もリスペクトされないよって事。チャンピオンにはチャンピオンの自覚、責任がある。大事なところには“品”と云えばいいのかな、ちゃんと身につけたいものだよね。 今日も終電コースか…。あたしが2週間本屋へ行っていないなんて!! ・TV放送は試合開始まで、ゴール、終了からセレモニーまでをTV朝日とBSで見た。映像は一緒らしいが、カクザワ@TV朝日の実況のひどさはある意味、武器。 --- ・終わってから、お前ら肩組め! て、そりゃ無茶くちゃですよぅ。もう腕上がらんですもん。 2007年 11月 13日
書き込み現在、年が変わって08年2月13日。
つまり。 あんまり覚えていない。 リーグは残り4試合となり、川崎、清水、鹿島、横浜FC。ACL決勝も控えていた。 イランアウェー後初試合でもあった。 イランから帰国した翌々日だった。 後援会組はほぼ当日、モスクワ経由にてスタジアムに駆けつけている。 よくやった、では済まされない部分が、あたしの中にはきっちりとあった。 また、川崎と、アウェーで、1-1、に価値もあるとも想った。 これが甘いのだろう。 どんなに苦しくても、きつくても、勝つことがどれだけ大事か。 2007年 11月 13日
試合KOは現地16時。スタジアムへは恐らく14時半かそれを回ったころに着いたと思う。大事な試合なのに、それまでの流れでもやもやがあって、バスの中で自己調整をしていた。それでもなんかまっすぐ出来ない自分がいたのだが、やはりスタジアムに来るとキレイさっぱりとなる。
見たこともない赤土だけの山をバックに、こじんまりとしたスタジアムがあった。バスが着いたところはちょうど土手だけになっている面で、ほかの3面にはスタンドがもうけられている。すでに見えているメインから左ゴール裏とバックは黄色い人々で埋め尽くされていた。バスの中でも歌が聞こえてくる。開門後時間に到着したのは初めてだけれど、それでも今までのほかの国とは全く違っている。 割り当てられた場所はメインスタンドのアウェー側半分。事前には入場から男女別で場所も別の可能性も考えていたが、もぎりのない、何のチェックもないゲートを通りスタンドへ回ると、 すでに到着してた後援会ツアー含めた人々は男女混然となっていた。すげーな、OKなんだ。ひとまず場所を決めて、すぐに預かった幕張り作業。場所が少ないのであちこち見て回ったりしたが、段差がきつくて(真ん中通路にちゃんと階段があるのは後で知った)試合前にへーこら。選手からさえ見えればいいと割り切って作業をしつつ、いまさらながらに、ぽんとスペースだけくれるカタチになったイランアウェー事情のすごさを噛みしめる。 あたしは代表で海外行ったことないし、これまでの事情は知らない。でも、女性がスタジアムに行く事が禁止されている国で、入ることがスムーズなのも驚きだが、混然といられるのは凄いこのはずだ。あたしはマイナスから増やそうと思っていたから、マフラーを巻いていいかはスタジアムで決めようって考えていたから、ハナからレプリカ来てマフラー巻いて、スカーフはフラッグって女性達が何事もなく入っているのも両方向から凄いって思ったし、浦和スペースが赤く、頭髪が黒いので黒いスカーフも色として違和感がないせいもあってか、ほんとにいつも通りの浦和レッズの場所作りが粛々となされているのが、ちょっとした感動だった。 ああ、これは浦和のスタッフ、JFA、Jリーグ、そしてイランサッカー協会やセパハン、両大使館の成した結果はとんでもないことなんじゃないかって思えて、鳥肌が立ったのは覚えている。 作業後、ちょっと場所を変えて足場を決めた。改めてスタジアムの周りを見ると、ちょっとうるっときそうになった。スタジアムから見える山の種類がまったく違う。向かいと左に黄色いレプリカやシャツを着たセパハンサポがいて、正面右から赤土の山々。 遠いところに来た。 浦和レッズ、とうとうイランで試合するまでになったなあ。しかもACL決勝だ。すげーよ。あたしのマフラーに付いてる9、22、8のバッヂ。丸ごと握って全力を誓う。福さん、浦和レッズ、イランで試合だよ。 だるまがスタンドを周り、ここまで来たみんなの気持ちをもらい、また与えて行く。 セパハンサポの歌や歓声は途切れることはなく、DJに促されるようにして掛け声があがったりもしている。でも、予想していたようなコーラン調のテープが大音量で延々流されているようなモノじゃない。拡声器っぽいモノもありそうだけど、これなら全く問題ないんじゃないか。 選手が出て来て、アップ開始。 セパハンの応援スタイルに対し、ちゃんと選手に届くかやってやろうぜってことでワシコール。すぐにワシがこちらへリアクション。やっぱり大丈夫。自分たちのスタイルで、自信持ってやれば必ず選手に伝わる。心配なのは、これがテレビ、モニター前の人たちに聞こえるかどうかだ。イラン側作成の放送でどれだけ拾ってくれるかは未知。特にパブックビューイングで聞こえないとやりにくいだろう。こればっかりは祈るしかない。 セパハンのコールがけっこうおもしろくて、振り付きのヤツとかあって、惑わされそう(笑)。覚えて帰ろうって思ったんだけど、結局あたしの頭じゃ、ちゃんと覚えられなかった。みんな自分のことやりながら覚えてるからすごいなあ。 アップが終わってしばしの静寂。 スタジアムに時計が無い(メインにあるかもしれないけど自分たちからは見えない)ので、俺が時間を伝えるから、とリーダー。 何から始めたか忘れてしまったなあ…。『17』が頭上を覆い、もくもくと出て来た時は、まさか持ち込めるとは思っていなかったのですげーびっくりしたし、気持ちがぐっと上がった。隙間から直撃状態で上がって来た時はさすがにむせこんでしまったけど、こう云う我慢はとことん出来る。この日のヤツ、選手もきっと、レッズサポっておもしれーって、よっしゃ行こうぜって思ったんじゃないかな。 試合開始。 誰が守備からだって? セパハンは攻撃的だった。何より、縦のスピードがウチには辛く、守備に苦労している。中盤でボールを取るとあっと云う間にDFの裏へ出され、ゴール前に来てしまう。肝心のシュートが少ないこと、ミスが多いこと、そしてウチのDFが粘っていることで、ゴールを割らせるにはいたらない。相手のやり方に合わせてカウンターを作るところがあるから、前半はとにかく守りのリズムを崩させないように、あたしらに出来る事をスタンドからやるしかない。 声を出すのだが、反響が全く感じられない。目の前ですぐに吸収されているみたいな感覚で、手ごたえが薄い。アップの時の反応で選手に届いているのは分かっているのだが、なんともヘンでやり難い。でも、絶対に届いているはず。 セパハンとは場所が違うけど、ウチはヒラの縦突破がチャンスを作り出していた。コンディションがいいのか、見えているか、相手が緩いのか。残念ながら中とは合わずゴールに繋がらない。 永井の2本が枠に嫌われる。 チャンスはある。 ミスが多くてパスを繋いでどうこうはとても難しい状態。ドバイとは違った気候でもあるし、疲労もあるだろう。最後のところで、この粘りを持続してくれさえすれば…。 前半終了が迫った頃、ロビーのミドルが決まった。 こう云う試合では、意外性と云うか、アイデアとチャレンジが実を結ぶもんだ。 アウェーで先制! HTに入って、やれやれ腰を降ろし、足をマッサージ。残り45分。 ふと気付けばまだ赤土の山が夕日でコントラストがきれいだ。このまま雲ひとつなく日が落ちるだろう。みんな、応援してるだろう。この空の向こうに、何万って人がいる。 後半開始。 オーロラビジョンもないし、アナウンスはあったかもしれないが聞こえておらず、選手交代があった事は後で気づいた。 開始すぐの失点。集中していないとかじゃないと思う。でも、予想外な動き、だったのだろう。 残り45分まるまる状態で追いつかれた事は、気持ちにクルのが怖い。そんなことでへこたれる選手じゃなくなっているけど、でも、ここはアウェーだ。スタンドからエネルギーを送らずどうする! 出足が遅い。ちょっとずつ、ボールへ、コースへの顔出し、足出しが遅れる。フォローに入ろうとするが間に合わない場面も増える。 でも、失点しない為の意思統一はきっとACLで戦ったどのチームより出来るはず。気持ちを切らさせないよう、そして相手にもプレッシャーをかけ続ける。今できることはなんだ? 確実に進む時計の針と選手の消耗。 後半残り30分ぐらいから、ノドがおかしかった。ノドがくっついて離れないみたいで、ちくちく痛くて、水を飲んでもアメをなめても改善出来なかった。気管も「触るな」って云ってるみたいだったし、シーズンも押し迫ってとうとうノドにきたかって思いながらやっていたのだが、後で考えれば高地の影響だったかもしれない。最後のほうはえづきそうになって、吐く寸前まで行って、まぢやべーって思った。相当食ってるからな…。 こうして思い出そうとしても、後半はあまり記憶にない。ピンチも多かったけど、お互いミスもあって、蹴り合いになっていたようにも思う。 結果どうこうより、なんとか1試合終わったって気持ちが強かったようにも記憶している。選手がやっとの思いで歩いているみたいにも見えた。 気付けば陽は落ち、スタンドの向こうに見えていた山は見えなくなっていた。汗が冷えて行けば風も冷たく、息も白く感じる。 セパハンサポがスタンドを後にする。 あたしたちは第2戦につなげるべく歌う。 このイラン、フーラドスタジアムで、選手もスタンド側も、精一杯やったって云える。勝ち点1とアウェーゴール1つ持って、浦和へ帰る。 幸い、ノドはその場だけのもので咳込むことは一切なかった。足指の痛さはブーツ脱ぐのもイヤなぐらい。 バスが来た順にスタジアムを出て、それぞれが帰路についた。照明はスタジアムだけの敷地内をバスが通る。残っていたセパハンサポが自分たちのレプリカを振って笑顔で見送ってくれる。窓越しに手を振り返し、おまえら日本に来られないだろうから、きっとまたイランでやろうぜ、と想う。 これでACLのアウェーはすべて終わった。 残すはあと1戦。 目指すはアジアチャンピオン。 < 前のページ次のページ >
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